診療科のご案内

外科・大腸肛門科


診療科の特徴

スタッフ

岐阜大学高度先進外科(旧:第1外科)と連携して医師5名(部長:1名、医師:4名)が診療にあたっています。

林昌俊

氏名 林 昌俊(はやし まさとし)
資格 日本外科学会指導医,専門医,認定医
日本消化器外科学会指導医,専門医,認定医
内分泌外科専門医
日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器・一般外科)
日本がん治療認定医機構暫定教育医
ICD(インフェクションコントロールドクター)
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
消化器がん外科治療認定医
マンモグラフフィー読影認定医
麻酔科標榜医
日本臨床外科学会評議員

栃井航也

氏名 栃井 航也(とちい こうや)
資格 日本外科学会専門医
日本消化器外科学会専門医・指導医
日本内視鏡外科学会技術認定医(消化器・一般外科)
日本肝胆膵外科学会評議員
消化器がん外科治療認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
マンモグラフフィー読影認定医
麻酔科標榜医

髙橋啓

氏名 髙橋 啓(たかはし けい)
資格 日本外科学会専門医
日本消化器外科学会専門医
消化器がん外科治療認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
マンモグラフフィー読影認定医
麻酔科標榜医

川村紘三

氏名 川村 紘三(かわむら こうぞう)
資格 日本外科学会専門医
マンモグラフフィー読影認定医
麻酔科標榜医

丹羽真佐夫

氏名 木股 竜太郎(きまた りゅうたろう)
資格  

外来診療担当医

 
午前
1診
林 昌俊 林 昌俊 栃井 航也 林 昌俊 栃井 航也
午前
2診
髙橋 啓 栃井 航也 川村 紘三 木股 竜太郎 髙橋 啓
午前
3診
川村 紘三 木股 竜太郎
午後 検査・手術 検査・手術 検査・手術 検査・手術 検査・手術
午前

【1診】消化器・甲状腺・一般(初診、再診)
【2診】乳腺・末梢血管(初診、再診)

実績

各年1月~12月まで
  2013年 2014年 2015年 2016年
甲状腺切除 178 167 169 175
乳房切除 9 11 12 16
肺切除 11 11 6 7
食道切除 1 1 0 3
胃切除 54 47 43 39
大腸切除 84 95 87 110
肝切除 12 13 11 11
膵切除 5 8 12 8
胆嚢摘出 46 61 45 42
イレウス 41 32 33 18
虫垂切除 44 39 53 46
鼡径ヘルニア 99 112 115 102
肛門手術 64 54 42 71
下肢静脈瘤 8 15 19 21
その他 202 178 182 154
総手術件数 848 844 829 823
内視鏡手術件数 171 175 224 220
緊急手術件数 148 145 155 131
全身麻酔件数 628 629 637 609

診療科の特徴

一般・消化器外科を中心に,甲状腺外科,乳腺外科,呼吸器外科,末梢血管外科の診療を行っています。甲状腺・副甲状腺外科は当科が伝統的に得意とする分野です。
また内視鏡手術に積極的に取り組んでいることも当科の特徴でその対象疾患は多岐にわたります。腹部救急疾患に対する緊急手術は内視鏡手術も含めて24時間可能な体制を整えています。

甲状腺・副甲状腺外科

甲状腺・糖尿病内科との連携のもと,当科が伝統的に得意とする分野です。
外科的切除が必要な主な疾患は甲状腺癌,甲状腺機能亢進症(バセドウ病),甲状腺腫,縦隔内甲状腺腫,副甲状腺腫瘍です。適応は限定されますが,整容性を重視した頚部に傷が全く残らない内視鏡下手術も導入しています。
クリニカルパスを導入し入院期間は7日間となっています。

肝胆膵外科

肝切除の主な対象疾患は,原発性肝癌,胆嚢癌,肝門部胆管癌,転移性肝癌(主に大腸癌の転移)です。胆嚢癌や肝門部胆管癌などでは複雑な肝切除が必要になる場合,術後肝不全の予防のため手術前から血流変更など準備し,残す予定の肝臓を肥大させ,安全に手術を行っています。
膵切除の主な対象疾患は膵癌,嚢胞性膵腫瘍,十二指腸乳頭部癌,中・下部胆管癌,膵内分泌腫瘍,難治性慢性膵炎,胃癌(膵浸潤)です。膵頭部領域の病変で,胃切除を要しない幽門温存膵頭十二指腸切除術では,合併症(縫合不全)が少ない胃・膵吻合を行う再建法を採用しており良好な術後成績を得ています。肝胆膵悪性腫瘍はおなかの中でも消化管や血管が複雑に入り組んでおり,手術で血管を切離する場合があります。
その場合は,岐阜大学心臓血管外科チーム(高度先進外科)と合同で血管再建を行い難しい手術を可能にしております。

上部消化管外科

食道は口から胸腔内を通って腹腔に入り胃につながる約30cmの臓器です。従来の食道癌手術は頚部,胸部,腹部にわたる3か所の手術創ができ,創も大きく体に対する負担は消化器手術の中でも大きな部類に入るものでした。
当科では術後合併症(特に呼吸器合併症)を防ぐため,食道癌手術のうち胸腔操作(食道切除,縦隔リンパ節郭清),腹腔操作(胃管作成,腹腔内リンパ節郭清)を内視鏡下で行うことにより良好な成績を得ています。
胃癌対する手術は当科では1998年から早期胃癌に対し腹腔鏡下胃切除を導入しており,最近では完全腹腔鏡下幽門側胃切除(胃の約2/3を切除)あるいは胃全摘を行っています。
胃癌に対する治療は日本胃癌学会が診療ガイドラインを公表していますが,進行癌症例には腹腔鏡手術は推奨していません。当科では進行胃癌に対しても充分なリンパ節郭清が可能な低侵襲手術として小開腹手術も行っています。
より進行した胃癌に対しては通常開腹により拡大リンパ節郭清や多臓器合併切除を行い癌の完全切除を目指しています。術前・術後化学療法も癌の進行度に合わせて最先端の抗癌剤の経口投与,静脈内投与を行っています。
肝臓など他臓器への転移や腹膜再発に対しても抗癌剤局所投与を積極的に実施しています。

下部消化管外科
内視鏡外科

当科では以下に挙げるように多岐にわたる内視鏡手術が可能です。
内視鏡補助下甲状腺片葉切除,腹腔鏡下食道裂孔ヘルニア修復術(逆流性食道炎手術),胸腔鏡下食道切除,胸腔鏡下肺切除,胸腔鏡下縦隔腫瘍摘出術,腹腔鏡下胆嚢摘出術,腹腔鏡補助下肝切除,腹腔鏡補助下脾摘出術,腹腔鏡下胃・十二指腸潰瘍穿孔部閉鎖,腹腔鏡下胃切除,腹腔鏡下副腎腫瘍摘出術,腹腔鏡下結腸・直腸切除,腹腔鏡下腸管癒着剥離術,腹腔鏡下腹壁瘢痕ヘルニア修復術,腹腔鏡下虫垂切除,腹腔鏡下遺残尿膜管切除,腹腔鏡下臍ヘルニア修復術,腹腔鏡下鼡径ヘルニア修復術(TAPP法),腹腔鏡下直腸脱修復術(Wells法 / Ripstein法)。
急性胆管炎・胆嚢炎の治療ガイドラインが平成17年に発刊され,急性胆嚢炎の治療が大きく変わりました。すなわち胆石を有する急性胆嚢炎に対しては、ガイドライでは基本的に手術が推奨されており,特に発症3日以内(72時間以内)の症例に対しては重症度判定後に早期手術(腹腔鏡下胆嚢摘出術)を行うか,胆嚢ドレナージを行うか,これを施行できる施設への搬送が推奨されております。
急性胆嚢炎症例は腹痛を自覚してから病院を受診した時にはすでに48時間以上を経過している場合が多く,早期腹腔鏡下胆嚢摘出術を行うには来院後すぐに手術を行う必要がありました。
そこで手術室,ICU,各病棟の協力により,緊急時、特に夜間でも内視鏡下手術が行える体制を整備することができました。この結果,急性胆嚢炎症例に対しガイドラインに沿った早期腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し,良好な結果を得ています。
鼡径ヘルニア(脱腸)の手術術式は,鼠径部を切開し脆弱になった鼡径部にメッシュを使用する方法が一般的です。当科では鼡径ヘルニアに対しても,2009年6月から腹腔鏡下修復術(TAPP法)を導入し,原則的に基本術式としています。手術時間は片側1時間前後,入院期間は4-5日間,退院後はすぐに普通の生活に戻り,運動も可能です。術後慢性疼痛が従来法に比較し少ないことも特徴です。
単孔式手術とはお腹に1か所の穴をあけその穴より内視鏡,鉗子,等を入れ手術を行う最新の方法です。穴をおへそにあけると手術後,創がほとんど残らないため手術したかどうか判らなくなるほど整容性に優れた手術です。当科では2009年から胆嚢摘出術,虫垂切除術に導入しています。
当院では急性胆嚢炎,急性虫垂炎のみならず,胃・十二指腸潰瘍穿孔,ヘルニア嵌頓,腸閉塞など腹部救急疾患に対して時間内外問わず腹腔鏡手術を第1選択とすることが可能な体制を整えています。

乳腺外科

乳癌罹患率の増加に伴い,当科の検診マンモグラフィー読影認定医(林,栃井,髙橋)を中心に,早期診断,センチネルリンパ節生検,手術(可能な限り乳房温存手術),術後ホルモン療法,術後化学療法に取り組んでいます。

呼吸器外科

対象疾患は,気胸(肺に穴があき空気が漏れる病気),肺腫瘍,原発性肺癌,縦隔腫瘍などです。気胸に対しては全例胸腔鏡下手術を行っています。原発性肺癌に対する根治手術は,岐阜大学呼吸器外科チーム(高度先進外科)の協力のもと最新の内視鏡補助下手術を行っています。

末梢血管外科

下肢静脈瘤に対して静脈抜去術,静脈結紮術,硬化療法を行っています。

化学療法

当科では主に大腸癌,胃癌,乳癌に対し,最新の分子標的剤を含めた抗癌剤による全身化学療法,また転移性肝癌に対しては科学的根拠が明確な大腸癌だけでなく,胃癌,乳癌に対しても血管造影手技を用いてポートを留置し肝動注化学療法を積極的に行っています。
全身化学療法においては原則的に中心静脈皮下ポートを用いており,血管確保のストレスはありません。
リアルタイム超音波誘導下に穿刺しますので安全で長期成績も良好です。

緩和医療

現在日本では年間130万人の方が癌で亡くなり,緩和ケア病棟で亡くなられるのはその約4%程度といわれています。すなわちほとんどの癌患者様は一般病棟で終末期を迎えられます。
世界保健機構(WHO)では,「緩和ケアとは,治療を目的とした治療に反応しなくなった患者に対する積極的で全人的なケアであり,痛み,その他の症状のコントロール,心理面,社会面,精神面のケアを最優先課題とする。緩和ケアは,疾患の早い病期においても,がん治療の過程においても適用されるべきである」といわれています。
当科では癌患者様の治療過程において,手術による治療のみならず,早い時期より緩和医療を導入し,身体的,精神的,社会的苦痛を取り除くことによりQOLの低下を防ぎ治療効果の向上を目指しています。
しかし治癒が見込めない癌患者様に対しても,多職種と連携することにより,癌が進行する前から継続的な緩和医療の提供に努め,様々な苦痛を取り除く努力をしています。